
『ユーパロ谷のドンベーズ』1986年 北星映画社
◆文部省選定◆厚生省中央児童福祉審議会推薦◆日本PTA全国協議会推薦
◆優秀映画鑑賞会推薦◆映倫青少年映画審議会推薦
監督: 熊谷 勲
脚本: 斉藤 貞郎
キャスト: 佐藤 オリエ
美木 良介
手塚 里美
綿引 勝彦
川口 智子
住吉 真沙樹
十勝 花子
うえだ 峻
炭鉱の街として活気に満ち溢れていた夕張でしたが、エネルギーの変革や事故によって斜陽の一途の中、1981年に北炭夕張新鉱の事故が起こり父親を失った子供たちが、家族や仲間たちに支えられ、小学校の野球チームを通して成長してゆく姿を描いている。
わたしより年代が少し後くらいの映画で当時の状況がそのまま一緒でして、クラスの仲間が次々と転校してゆく場面では、まるで自分のことのように涙してしまいました。
タイトル映像の背景は登川2区の炭住だそうです。

主人公のノボルとチカの家の撮影は登川の炭住ですね。
炭鉱長屋の生活として登川の映像が数多く出てきて、今はなくなってしまった景色を見ることが出来ます。

正面の円形のドームは登川2区から見た石勝線です。
今でも夕鉄バスのバス停『登川』は稼動しています。
あの場所に住宅が密集していたことがわかる映像を、この映画で初めてみました。

学校の舞台は遠幌小学校です。
昔の木造校舎で、とても懐かしい雰囲気ですね。
この学校が稼動していたときの映像も初めて見ました。

遠幌小学校のトイレにノボルが隠れる場面です。
手塚里美が先生役でしたが、当時は『ふぞろいの林檎』のドラマの後で大変な人気女優でして、よく夕張の映画に出てくれたものだとありがたい気持ちになりました。

登川の花園公園で遊ぶ場面です。
奥の大きい建物はお風呂屋さんだったそうです。
最近まで公園の遊具は残っていました。

登川2区で遊ぶ子供たちです。
いいですね、たまりませんね。
もうなくなってしまった、ふるさとのカラー映像です。

奥に石勝線が見えます。
いまでは信じられない構図です。

クラスの人気者が次々と転校していきます。
みんなで歌でお別れです。 ここはリアル過ぎて泣けますよ。

男子だけでは人数が足りなくてチームを維持できなくなったドンベーズは、女子を4人いれて何とか大会に間に合わせました。
しかし、実は対戦相手の隣の学校のユーバローズも同じ状況だったのでした。
とても辛いストーリーですが大会頑張ってほしいと思います。

大会が始まりました。
開会式の楽団の場面です。
前列右から2人目が末広の『かね安』さんの息子さんだそうです。
現在は、後継ぎとしてお店に出ているそうですよ。

試合はノボルのチョンボで負けてしまいましたが、全員頑張りました。
ここは第一小学校のグランドですね。
自分とオーバーラップする場面が多くて、つい力が入ってしまいました。
他にもあの頃の夕張を感じる風景が山ほど盛り込まれています。
この映画はDVD化されていなくてビデオテープのみしかありません。
それでも、中古品でも14800円という新品とほぼ同じ値段で出回っている大変貴重なものとなっています。
昨年までは4000円くらいで出回っていましたが品薄のようです。
DVD化を強く希望したい、夕張人必見の作品でした。
- 2011/12/17(土) 14:40:18|
- 夕張映画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:11

1984年10月22日に放送された3時間スペシャルの最終回。
その中で、夕張で派手な戦闘爆破シーンの撮影が行われました。
第70話『大門死す! 男達よ永遠に…』
◆夕張ロケに来ていた俳優
渡哲也
柴俊夫
石原良純
御木裕
峰竜太
小林昭二
舘ひろし
原田芳雄
黒部進
夕張の当時の町並みに係わる場面だけ確認していきたいと思います。

弾薬輸送の護衛に大門軍団がやってきました。
常盤のT字路の交差点です。
若菜方面から本町に向かっています。
向こうに見える白い2階建ては佐々木理容院ではないでしょうか。

交差点の正面にある大看板です。
『神仏の森・東山聖苑』
あの本町の石切神社のところが大々的に書かれています。
そういえば当時は、山の上に立派な霊場があって驚きました。

この橋は錦橋です。
当時の住宅地図で確認すると、倉庫のような建物は『川村工業㈱金網工場』となっています。
他に写っている4~5軒の建物はすべて民家ですが、現在は建物は一切なくなり森になってしまいました。

輸送車が敵にダイナマイトで襲われて、錦橋を渡り高松方面に回避しました。

橋を渡った側でも大爆発が。
いや、こんなロケが町で出来るのは夕張だけでしょう。

広場で戦闘シーンです。
右の建物はセットですね。
背景の住宅は福住で本物ですね。

この画像でこの広場がどこかわかりました。
橋は天竜橋ですね。
向こう側の大きい建物が剥製が展示されていた博物館です。
隣が生協。
広場のすぐ左下に歴史資料館、その向こうに売店があります。
この広場は、夕張会館の跡地ですね。
まだ石炭博物館の造成前だったのでしょうか。
ここで犯人に撃たれた刑事を助ける病院の医師役として中田市長が出演していました。
この撮影で使用されたパトカーが記念に社光に展示されていましたが、まだあるでしょうか。
- 2011/12/06(火) 01:29:23|
- 夕張映画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0

2004年 配給:WAHAHA本舗
監督:稲葉耕作
製作総指揮:喰始
脚本:安生文勇/稲葉耕作/喰始
挿入歌:「桜・咲くころ」押尾コータロー(東芝EMI)/「また逢いましょう」ねこマジ
出演:佐藤正宏/梅垣義明/柴田理恵/久本雅美/藤村俊二/山本晋也/不破万作/白川和子
財政破綻する3年前に、夕張にとって笑うに笑えない映画がありました。
ストーリーは、夕張に縁のある過去の人々が幽霊となって現れて、現在の住民たちとふれあい去っていくというもの。
このころの夕張を象徴するような映画で痛々しいの一言に尽きます。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2004「ファンタランド大賞」を受賞しています。
つい最近の映画のようですが、随所に変化がありますので、場面をご紹介したいと思います。

ラーメンのんきやさんです。
往年のたたずまいとラーメンで、その筋では全国的に有名なお店でしたが、この後おばあちゃんは亡くなって娘さんがお店をついでいます。
ホテルシューパロ裏の、元の上通りの入り口のあたりに現在でもあります。
建物は新しくなり、味は少し変わってしまったようです。

中華の廬山です。
最近まで清水沢駅前の北町(2丁目)にありました。
濃味が夕張向きでとてもおいしかったのですが、現在は栗山の桜丘に移転してしまいました。
栗山でもそこそこ成功しているようです。
”あんかけ焼きそば夕張風”というのが特徴的です。
ちなみに、廬山とは、中国江西省にある世界遺産の山の名前です。

鹿ノ谷のビデオ屋さん。
わたしの当時は、今野商店という名前のおもちゃ屋さんでした。
同級生の今野くんがいましたので、プラモデルやヨーヨーやカードなんかをよく買いにいきました。
たぶん経営者は変わっていないと思うのですが、頑張ってほしいと思います。

佐々木理容院さん。
若菜の夕鉄本社となりのテニスコートの向かい側、T字路の右側あたりの常盤にあります。
今年春に、ここに髪を切りに行きました。
わたし散髪は夕張ですることにしています。
散髪終わったら店のおばさんが缶コーヒーをくれます。笑
子供に還ったような気分なんです。

ダンスホール アマポーラさん。
今でも梅が枝通りのコンパさんの向かいにあります。
大看板はなくなっていますが正面の行灯は残っています。
一種独特の、当事の”ワル”が集まる、現代のディスコのような場所だったのではないでしょうか。

鹿ノ谷小学校の正面です。

鹿ノ谷小学校の体育館です。
圧巻は、後藤健二元夕張市長が卒業生役で出演している場面です。
1期で退任されましたが、夕張にとって転換点となる方でした。
体育館は、ずいぶんきれいに直したのでしょう。
ボロボロのイメージしかなかったので、驚きました。
この映像が永久保存版となる日が来るのでしょうか。
まだ実感がありませんが、懐かしい場面が各所にあります。
- 2011/11/19(土) 12:47:23|
- 夕張映画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0